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2006年07月17日
詐欺性
組織ストーカー活動も基本は同じ。国の悪い活動を手本に民間の詐欺も進化してゆくとも言える。
・不安を煽る、承諾を迫る
借金ネタ、不倫ネタ、因縁ネタ、不信心ネタ、国家マークネタ、機密を知ったネタ、
とにかくありとあらゆるネタを用意し、一定期間に集中的に仕掛けてくる。イベントが終われば次のネタに完全に差し替える。
人員も入れ替わり立ち代り別なのが来る。
民間詐欺も国家諜報も、結局は情報共有状態に近いのだろう。もっている騙しネタ資産に共通項が多い。
騙されない、飲まれない。ためには相手にしない、信じない。基本を守るしかない。
名乗りや主張は嘘かもしれない。
悪質リフォーム:だましのトーク集 良心的装う5パターン
不必要な住宅改修でカネをだまし取る悪質リフォーム詐欺は、巧妙な話術や専門用語を使ってお年寄りを不安に陥れるのが常套(じょうとう)手段だ。悪質業者の似通ったトークには、マニュアルが存在すると言われていたが、毎日新聞はこの“だましのトーク集”を入手した。良心的な業者を装って近づくセリフが脚本のように記されるなど、詐欺が極めて卑劣な手口で行われていたことが改めて分かった。【扇沢秀明】
◇特訓2週間、営業・契約の2種類
トーク集を所有していたのは関東のリフォーム会社に勤務していた20代の男性で、悪質リフォーム業者だとは知らずに昨年4月、入社したという。だが、渡されたのが“だましのトーク集”。2週間もの時間をかけて、男性は同僚と客役と営業マン役に分かれて、トークの特訓を受けたという。
男性は営業担当となり、高齢者宅を回っていたが、しばらくして勤務する会社が悪質リフォーム会社だと気が付き、昨年12月に退職。このトーク集の存在と内容がオープンになれば、悪質リフォーム業者の根絶につながるのではないかと考え、約5000万円をだまし取られた埼玉県富士見市の認知症の姉妹のリフォーム被害を調査したNPO「ピュアライフ・ネットワーク」を訪ねた。
◇“特別待遇”をアピール
男性が持っていたトーク集は、お年寄りに接近する営業担当者(アポインター)用と契約を取る担当者(クローザー)用の2種類。アポインター用のトーク集は、「テレビアンテナ」や「壁」などを悪質リフォームのきっかけにするため、「アンテナトーク」「ケラバトーク」「樋(とい)掃除トーク」「漆喰(しっくい)トーク」「壁クラックトーク」の5パターンがあった。
「漆喰トーク」では「きょうはこちらの地区を回らせていただいている」と話しかけ、地元の業者であることを強調。次に「(屋根の漆喰に)穴が開いている」「放っておくと雨が入ってしまう」とウソを言って不安をあおり、「1カ所2000円で漆喰塗らせて頂きますけどいかがですか?」と安価で修理できることをアピールする。
続いて、「屋根に上がって悪い所や穴が開いてないかカメラで撮って教えてあげます」と持ちかけ、クローザーがニセの「屋根の穴の写真」を見せるための伏線を作ることも記されている。
アポインターがきっかけを作った後、高額の悪質リフォーム契約を結ぶクローザーに担当が代わる。男性が持っていたトーク集は「漆喰ラバートーク 関東版」と記されたA4判5枚。「アンテナ」「壁」などのパターン別にクローザー用トーク集が作られていた可能性が高く、地域別に異なるセリフが書かれたものもあるとみられる。
トーク集には「テキパキと行動して一生懸命に礼儀正しく元気良く、そして当たり良く作業する」など相手をだますテクニックが随所に記されていた。「雨漏りしていません?」「していない」「ほんとですか?」とのやりとりの部分では、「首をかしげて、そんなわけないという様な表情を一瞬してから笑顔で」との注意書きがある。
※印付きで「客を放置することで客は勝手に想像し後でいろいろ質問してくれます」などとお年寄りの気持ちをもてあそぶような記載もあった。
屋根裏のビデオ映像をみせる際も、「※ごちゃごちゃと細かい説明はせず(略)テレビを借りる」と書かれていた。こうした行為について、ピュアライフ・ネットワーク理事長の石田隆彦さんは「テレビを借りるのは居間に上がり、親密になる手段」と分析する。
また、「別の現場であまった材料があるので今日だけ特別に安くなる」とも書かれており、“特別”であることをアピールするなど、ウソを重ねて契約に持ち込むノウハウが記されていた。
男性は「関西の業者が作ったと聞いている。一連の報道に接し会社の正体が分かった。1カ所30万円、月5件のノルマがあり、朝礼で幹部に殴られる人もいた」と振り返る。石田さんは「業者の話術は似ていると思ったが、台本の現物を見て納得できた。台本がコピーなどで出回り業者間に“だましのテクニック”が伝わったのだろう。中身は建築学的にはデタラメだ」と話している。
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◇男性の持っていた「漆喰ラバートーク 関東版」より◇
ピンポーン
○○の(社名)○○(名前)ですけど、今はしご空きましたんで今から○○(AP=アポ=内容)しときますねー。(しっかりとしたアポであれば声かけはこれだけで十分です)
※コンスタントにオーダーを挙げられる車輌で無い限り、声かけはクローザー=契約担当者=がやるべき! 一本のアポを大切に扱う事!
(略)
※ここでどこでもいいかから完全にやる気にさせておくこと!
ク:お母さんていつも家にいますの?
客:いるけど…
ク:もしね、ちょっとでも安いほうがいいんでしたら今日僕の担当している現場が2件あがるんですけどね、新築って建て上がると足元に残った廃材とか材料なんかが山積みになっているのを見たことあるでしょ?
客:あるある。
ク:あれってもったいないけど返品しているんですよ。(略)お母さんが日程とか全部任してくれて「いつでもいいよ」って言ってくれるんなら材料流してやってあげてもいいですけどいつじゃないと駄目とかってあります?
客:うちは別にいつでもいいし、(ここで落ちています) 安くしてくれるならその方がいいしね…
(略)
ク:わかりました。そしたら材料返品しないように電話しておきますね。
(略)
毎日新聞 2006年7月5日 18時12分 (最終更新時間 7月5日 18時13分)